火澄んの謎
本日(8月23日)最新刊・12巻買いまして、早速読んだんだけど、火澄ん初登場〜!
あゆ君ととても微妙な二人暮らし、開始いたしました。――で、この巻のそこかしこで言われてるけど、火澄君、やっぱ何か企んでんよね〜。
…そう。火澄の行動は、確かにどこかおかしい。
例えば、あゆ君とひよの譲と一緒にマンションまで帰ってきて、あゆ君から、先ず「何を企んでいる?」みたいに聞かれてたね。あのところで。
「俺が殺されるまで…」
と、言いかけて、「そんな言い方をしたら気分悪いよな」って感じの事を言って、
「俺が死ぬまで…」
に言い換えた火澄ん。
そのわりに、「死ぬまで楽しみたい」的なことを言って、最後に再び「殺されるまで」って――言ってたよ。アンタ、あゆ君に。また言ったよ。
それって、言い換えた意味が無いよねえ。
…気にさせないように、気にさせないようにで、結局繰り返してるのって。
火澄は、事あるごとに、まるで自分は当事者ではないような話し方をする。決定権は歩にあるって。自分には何の力も無いって。
運命には勝てないんだって。
だけども、それはオカシイ。彼には(運命の中では歩に勝てないらしいけど)カノンを追いつめる程力があって。それがどの位かなんてまだ見えないけれども。
だったら、どうして何か企んでんだろう。
まどかさんを見舞いに行った時なんかは、何だか一番何考えてるかが見える気がしたね。
病院の庭先で彼女の話を聞いて、彼女は「歩が火澄を殺すのは反対」な人だから――確かに火澄んを疑ってはいるけど、多分初対面で嫌いになったり出来ない人なハズで――それをわかった上で、火澄んが話したのって何かってーと。
「ハンターたちが、どんな風にして歩に自分を殺させるか」
(他にももう一つ言ってるけど、それは後で)
人質を取って、それで歩に殺させるって話ね。
まどかさんは元々ハンターに対してあまり良くないイメージを持ってるからね。彼らがどんなに卑怯な手で歩に強制するかっていう話は、まどかさん相手には効くでしょうね。
明らかに、彼女は例のファンタジーを信仰と感じている様子がある。ああいうのはさ、信じている人にとっては絶大でも、そうでない人にとっては相当馬鹿らしかったりするからね。ちなみに、まどかさんは信じてない派。
どのくらい、火澄んの言葉が効いたかは、まどかさんのファンタジーに対する理解度合・彼女の火澄への観察眼の良し悪しによって、大分変わるだろうと思う。
…最悪(?)、彼女は現時点で彼に同情的と取られて仕方ない。
また、最新刊の12巻内では、歩君株が急上昇。
一週間で3人に告白されるって凄いやね。しかも、内一人は確実に可愛い。
…それというのも、学内でも本気で目立つ火澄んと一緒に居るようになって、あゆ君にもスポットライトが当り出したせいらしい。まあ、…元々、モノは良いしね。
それで、キリエちゃんには「青春の一ページ」がどうのって揶揄されてるけども。
ちなみに、それでひよの譲は「歩が誰かと付き合っちゃったら」って気もそぞろだけど。
あゆ君はそれでも、今までのスタンスを崩さないよう頑張ってる(らしい BYひよの譲)。
問題は、キリエちゃんの言う「青春の一ページ」にあゆ君が(もし)なってる場合、何が起こるかということ。今まで一人きりだった歩には無くて、人と付き合いだすと用になるもの。
…火澄は、恐らくそれを待ってると思うんだよね。
他人と関わりだして、あゆ君が弱くなったり、影響を受けたり、新たに弱点が出来たり。…変にプライドが高くなったりとかさ。(それだけで、結構行動は制限されるし。先の予想がつきやすくなるよね。)
新たに恋をしたり、他にも考えなきゃいけない煩わしい物が増えたり。
確かにまどかさんは、もう誰でも知ってる弱点だけど。でも、カノン編で、大分その辺りは克服したっていうか、(未だに自分の知人を狙われるのはあゆ君にとって、かなり厳しいけども)ある程度は耐えられるようになってきているハズ。
だから、それ以外の弱点を。
故に、歩君はそうならないように、周りに線を引いてる。今までの自分の位置から、それ程動かないように。
ひよの譲は、その余波であゆ君の手料理弁当を貰ったり――文字通り美味しい思いをしたりもしてるけど。
多分、これから大変なことになるはず。…明らかに、歩の傍にいつも居るし。誰もを遠ざけてる彼の傍にさ。100パーセント丸々、あゆ君の弱点ということでは無いけど。30パーくらいならさ(いい加減な数字)…弱点気質あって良さそうでないかい?
それなりに、歩にとって重要な人間と思われて、当たりだと思うんだよね。
まあ、彼女を狙うのは、ブレチルにとっても、ちょっとばかし命懸けでしたが(笑)。…でも、さすがに火澄なら上を行くか?
…ちなみに、火澄んはたまに本当のことも言ってる。
上の方でさっき、ちらと触れた(後で書くって言ったやつ)けども。
運命を超えようとした先に、彼は何かを見つけたのかも知れない。
あの明晰な頭脳の回転の果てに、辿り着いたのかもしれないし、勘みたいなものかも知れないけども。何か、大変なモノを。
彼の話しているその様子も、何だかいつもと違ったけれども。
未来は暗いことはわかっている的な話の中で、さらにそれよりも、もっと大変なものがあるみたいな話し方したからね。
…12巻の最後のトコにある次巻予告のページであった、『アレ』かな?…でも、アレが真実だとすると、最近こういう話なだけに、あゆ君はあの人の息子とか…?
(見てない人が居ると何なので、全て伏字)