14巻発売されまして、最近ようやく入手したわけですが…そこで考えたこと。
ある人の、本当の計画。
清隆様の真意について
今回考えてみたいのは、あの漫画の中の、第3か4位くらいの黒幕(1,2位は善と悪の神様として)、清隆様が、何を考えてるかについて、です。
最新刊のこの巻では、最終回に向けてズンズン話が進んでるせいか、清隆様の計画ってのが一体どういうモンなのか、火澄君があゆ君に語りだしてますが、まあ、アレが正しかったかどうか、ていうとこから、問題にしてみましょうか。
火澄君が何言いたいか、て、結局のところアレなわけですよ。清隆様を殺さないと、何も始まらないし何も終わらない、てこと。
何も始まらないってのは、清隆が居る限り、いつまで経ってもあゆ君は奪われ続ける人生しか送れないって事。何も手に入らない人生しか送れないってこと。
逆に、清隆が居ない後に始まるのは、誰にも奪われない、潰されない、あゆ君だけの人生。
(そこだけ考えると、何だか、火澄んの火澄んによるあゆ君のための計画っぽいですが。)
そして、その上でやってくるのは、全て何も無くなった盤面。清隆が望むのは、まさにその光景(とされてます)。
…この火澄んの思考回路は、実のところ丸きりカノン君と一緒です。
清隆が何望んでようが、例え奴の思い通りに動かされてようが、関係ない。本当に少しの期間でも、自分の望むように、自分のしたいように。
いわゆる「自分のケツは自分で拭く」てな言葉で表されます(汚い言葉ですが)。
そりゃ、目的はカノン君とは微妙に違いますが、心根は、実のところ全く一緒です。
例のカーニバル時、カノン君が掲げた目標は二つ。
ブレードチルドレン(仲間)の抹殺と、こんなことを始めた者たちに復讐を。
この二大目標が、火澄んの場合は復讐メインになっただけで。その相手が、清隆に限定されただけで。――要は、火澄んがやりたいのは、清隆のみへの復讐なわけです。
この二人が揃えば、怖いもん無し。
何しろ、神の弟と悪魔の弟が揃いぶみで。ブレチル相手なら、超余裕。さらに、自分たちの死なんか、何かやるまでも無く。
手ぇ組んだなら、ほぼ最強。
全て何も無かった状態に戻すなんてのは、清隆がちょっとした障害になる程度でしょう。
盤面に何も無くすのが清隆の望みなら、清隆もそれ程苦も無く殺される気でしょう。
火澄んの望むその結果は、清隆の計画に沿うモノでしょう。
そう。全てを終わらせることが、清隆の狙いならね。
――では、果たして、そうでしょうか。
清隆の狙いは、本当にソコだろうか。
「歩は、自分には辿り着けないところに行けるかもしれない」
と、以前清隆様は言ってました。(微妙な言葉の言い回しは違うかも知れんですが)
これが本当に計画通りなら、…たどり着いた先は、神殺しですか。
清隆様がたどり着けないところは、そんなトコですか。
そんなバナナ(古い)ですよ。
大体、神の弟・悪魔の弟の、「神の」や「悪魔の」は、形容詞で、実際は、清隆様は神じゃないし、ヤイバだって、悪魔なんかじゃ当然無い。
厳密に言っちゃえば、彼らは、「神/悪魔のような力を持つ」人間なわけであって、清隆が殺したのも「悪魔的な能力を持った」人間だし、あゆ君が殺すかもしれない清隆だって、「神がかった能力のある」人間なわけで。
そもそも、神か悪魔かを決めたのは、あの研究者の人たちなわけでしょう?初めは、「悪い」神様と「良い」神様という説明だったハズですよね。
…そう考えると、この程度なら、清隆様、全く辿りつけてなくも無い気がしないでもない。(どっち)
自分的には、前、どっかの小説のアトガキにも書いたけど、善の神様って奴に「これこれ、こうしなさい」て決められたトコから動けない状態(運命って奴ですか)にハマっちゃった清隆様を超えてくれるんじゃないかと、踏んでるんですけども。
何せ、あゆ君の運命は、(本来なら、清隆と同じ運命のはずなんですが)清隆が居るせいで、捻じ曲がっちゃってますから。
ヤイバが自分の正面切って歩いてない、オリジナルの居ない状態を過ごした覚えのある火澄んよりは、段違いで運命ズレてるハズだから。
そうやって、本来決められていたハズの道からどんどん逸れて行くことで、未来はズンズン変わっていくと思いますよ。