スパイラル13巻
今回の『スパイラル』13巻では、段々と謎が見えてきましたね。
…というのも、あゆ君と火澄ん共に、お互いお見合い状態だったのを辞めて、ついに行動を開始したから、というのでもあります。
特に、今回はひー君(火澄)動いたね。
ついにやっちまったね。とうとうね。半端でなく、はっきりと動いたね。
個人的には13巻発売以前から、色んな他所サイトさんで「カノン君がああなる」とかいうのを見かけてて、薄々どころでなく、買う前から事前に知ってたからさ、衝撃、バリバリ薄いけどね。
――んで。
あゆ君の方としては、ついに出てきました「DNA鑑定」。
コレも同じく、他所サイトで言ってたから、あらかじめちょっとは知ってました。そんなのをやるってことくらいはね。一応、鑑定結果だけは見ないように避けてきたけどね。
で、今回。13巻の最後のページで、清隆兄ぃとあゆ君には、「双子」という鑑定がおりました。
※注(まだ13巻読んでない人は、↑反転しないでください。これ以後ネタバレ)
…自分は以前、メッチャ年の差離れてるのを理由に、親子かと思ったんですがね。違ったらしい。
――さて、では仮に双子というのが真実だった場合。(まあ、そうは言っても真実なんだろうけどさ。)何が問題かというと、だ。
あの年齢差。
例えば、自分が親子かと思った程の、火澄とヤイバのあの30歳(!)もある年齢差の話。
だってさ、普通、双子ってどんなに間が開いても数時間とか1日以内でしょう?生まれる時の時間差って。
まさかそんな、30年もお母ちゃん妊娠状態で居られませんて。…ねえ?
Q1:そうすると、ひー君(火澄)・あゆ君って一体、どうやって生まれたんでしょう。
…当然、普通に生まれたなんて、考えませんよね?
では、その次に進む前に、クエスチョンを一つ。
Q2:双子って、DNA的に見て、どんな感じだと思う?
…これについては、心配なので、キチンとYAHOO!とか使って、調べてみました。
某遺伝子鑑定施設HPの情報に寄るとですね、1卵性の双子ってのの場合は、『遺伝子的に同じ』人間なんだそうで。
ちなみに2卵性の場合は、DNAで見ても、普通に兄弟姉妹と同じらしい。
ってことはまあ、例えばの話、兄弟でどんなに顔似てても、DNAが90%以上合致するとかいうのは、確率的に難しいってことでしょうかね。
――で、だ。
だとすると、キリエちゃんが「清隆・歩」兄弟と「ヤイバ・火澄」兄弟を双子だと判断するためには、奴らは1卵性の双子でなきゃいけないってことになる。
つまりは、「清隆・歩」は全く同じDNAを持ってなきゃいけないってこと。それはもちろん、「ヤイバ・火澄」も。
ある程度同じDNAを持ってるってだけじゃ、「血縁だからね」ってだけで、普通に兄弟説を推してて構わないわけだからさ?
そして、結果として、奴らのDNAが全く同じだったらば、キリエちゃんは彼らを双子だと判断可能になる、と。
…さて。では、そのことを頭に入れて、何か、想像してみてください。
キーワードは、『全く同じDNA』で。
…考えました?
…例えばですね。何か、モコッとした動物、頭に浮かびませんでした?
オーストラリアに居て、真っ白で、毛糸の原料なんかになったりする…。(別に、キーワードから浮かんだのが猫だって構わないですけども。…ちょっと前の話題ですし。)
えーと、これは世代間とか問題無いはずですが、知ってるかな。
クローン羊のドリーちゃん。
遺伝子技術ってやつで誕生した、いわゆる試験管ベイビーな羊君(オス・メスどっちやら)です。
コレを対・人間に応用することに関して、技術的には、現在すでに可能らしいとの噂。ま、でも今のところは倫理的にアウト食らってるらしいけども。
おそらく、そんなのは表向きでしょう。
…ていうか、それ以前にスパイラル世界内では、思い切り的外れっていうか、「は?倫理?何ソレ」ってな感じかもしんないですがね。
何しろ、『ある特定の人物の子供を量産する』なんていう、倫理観ブチ壊しな計画を、モロに実行してた人たちですからね。
で。ここで、ようやく「Q1:そうすると、ひー君(火澄)・あゆ君って一体、どうやって生まれたんでしょう。」に戻れます。
第1案→
例えばもし、仮に、「最初から普通に、ひー君とヤイバは双子として、ミズシロさん家のお母さんのお腹の中に誕生していた」とするなら、ひー君の成長速度が異様に遅いとしか考えられませんよね。(鳴海兄弟に関しても同様)
今現在、不老不死の妙薬とか、どこにもありませんし。技術も無いですし。
――確かに世の中には、未熟児で誕生したりとか、病気のせいで成長速度が遅い・速いとかはありますけど。
あるいは、どこぞの『迷宮無しの名探偵』君現象とか。
ミランダさんも居ないので、時間を巻き戻すことも出来ないし。
…まあ、そうすっと、ひー君確実に20歳の期限超えちゃうんで(見かけだけ若くてもね)、速攻でこの案は却下なんですけどね。
で、第2案→
さっき話してた、羊のドリー君説。(必要になった時点で、調達しちまおう、っていう案とも言えます)
こっちの方が、時間をどうこうするっていうのが無い分、技術的にも可能範囲内で、楽っちゃあ、楽なんですが。
おっきな問題が一つ。
――それは、ミズシロ兄弟では全く問題にもならない(かもしれない)ことでですね。
というのも、ヤイバの場合、そもそも他のブレチル(ヤイバにとって、息子・娘)の面々だって同様に試験管ベイビーだし。「今更、一人加わったからって、どうよ」、てなもんでしょう。心理的にも、技術的にも問題なし。
加えて、問題になら無さ具合に拍車をかけるのが、ヤイバの年齢ですよ。
例えばですよ、もし第2案が正しいとして。
上図を見てください。
火澄が生まれた時、ヤイバ30歳。…まあ、さすがに子供を作っても、全く問題ない年齢です。ヤイバが30歳の段階で、ドリー同様に、自分の遺伝子を使ってひー君を作ったとしても、彼は20歳の段階で既に『目覚めて』ますし、ミズシロ兄弟に関しては、この第2案は、オールクリア。
では、逆に鳴海兄弟はどうかというと、年齢差、奴らは14歳なんですよね。
…さあ、この時点で、何か気付いて貰えたですかね。
――つまり、普通で考えるなら、今、あゆ君が火澄と同じ高校一年生で居るためには、清隆様が14歳の時に、あゆ君生まれてなきゃ間に合わないわけです。
コレは、明らかにおかしな事態です。
清隆様が14歳の時に、あゆ君が生まれるハズが無いんです。――何故なら、その時点の清隆様には、オラクルは来てないハズなので。(期限は20歳です)
そうすると、鳴海兄弟は、年齢差がおかしいですよね。
だってさ、清隆さんは、20歳になった時点でオラクルを受け、その時点で、いきなり6歳の弟が必要になっちゃうわけですよ。
どっか遠い所に居る、今まで自分とは何ら関係無かったはずの、どこぞのおっちゃん(ヤイバ)が、自身の分身なんか6年前に作ってやがったもんだから。
…うーん。方法がわからん。
かといって、当然、鳴海兄弟のお母さんだって、14年間双子の弟、妊娠し続けてるなんて、無理な話ですしねー。単なる家族計画程度じゃ、こんな不思議な偶然なんかは起こらんですし。
確か、ドリー君の研究では、例えばの話、「20歳の清隆様の細胞使って、20歳の清隆マークUを作るのは可能」ってな感じのことを言ってた気はしますが。それじゃ、しょうがないしな。
(その場合、清隆マークUは、実際年齢的には0歳でも、肉体年齢が20歳という、コナン君逆バージョン(?)になるわけです。)
うーん。どうやって、6歳のあゆ君を作るのやら…。
まあ、その方法はわからないんですが、とにもかくにも、ドリー君同様、もしも歩・火澄が、清隆・ヤイバのクローンだとするならば、つじつまの合うことが一つあったりはします。
…――というのも、鳴海家父母の、あゆ君への無関心ぶりとかね。
…普通の日本人的思考として、やっと成人式終えた程度の息子が、クローン人間連れてきたらどう思うよ。
――素直に、嫌でしょ。ていうか、頭が良すぎる分、逆に不気味でしょ。