十字界5巻。こないだ本屋行ったら入ってたので、新刊さっそく買ってみました。
スパイラルん時は、ちょっと小説一個書き終わるまでー、て我慢してたわけですが、今回は全くそんなこと無いのでスパスパと。
――で。そんなわけで、当然のごとく、いつも通りに読んで思った、予想とか感想とか(ネタバレあり)。
昼間に動けることの何が問題ですかっ!
今回最新刊の5巻ですが、ブリジット譲から見た過去の真実とやらが語られてます。
で。いかにこっぴどく赤バラさんがブリジット譲を振ったかとか、謎のオバちゃん・セイバーハーゲンだとか、黒鳥のなれ初め(?)とか何か色々あるわけですが。
今回一番の謎は、これまた謎の刺青君・森島三佐が言ってた例の謎です。
――赤バラ君が恐れられた理由、って奴ね。
自分も駄目なことに、ハッキシ言って、言われるまで気付かんかった。言われた途端、「あ!しまった」て感じ。…ぬかったね。
人間だけでなく、同族にまで恐れられた理由。
まあ、この巻最後に、確かに赤バラ君自分でバラしてます。一つ、ね。
自分は太陽を克服したバンパイアなんだって。
花雪ちゃんに、堂々宣言してます。
…そりゃ確かに凄いっていうか、異様な存在でしょう。
だってそれって、普通に考えて、性質とか種族的な特徴の問題だし。
才能とか努力とかでもないし。能力値がどうこうじゃないし。個性って言うか、何かもう、ソレってちょっと変じゃない?的な生き物っぽいですし。
おまけに頭脳明晰、かつMPもHPもLVも最高値なんでしょう、彼は。…嫌味な奴です。
余談ですが。
普段クールなくせに雷が嫌いだったり、猫が苦手だったり、あるいは泳げなかったり――
ある程度の欠点は、意外と人から愛されるポイントだったりします。
(あくまでもある程度)
良く言えば、愛嬌という奴です。
欠点があるから好きになるとかではないんですが、欠点があるっていうのは、より親しみや安心に繋がったりするモンです。
昼間には動けないっていうバンパイアの性質も、どっちかというと、そういう種類の欠点に見てもいいかもしれません。(戦略的とかで見れば、物凄い欠点ですが。まあでも夜間の運動能力は、それを補って余りあります)
そうすっと、どっちか言うと、人間側には赤バラ君は大いに嫌われそうな予感はしますよね。
なんと言っても、人から見ればバンパイアなんてとんでもなく強い生き物で。
今までだったら、それでも夜しか動けないじゃーん的な思惑を、彼は完全にブチ壊してくれちゃったりするからです。
……んー。なんていうかなー…。
そう、例えば。
「夜道には背中に気を付けろよ」て脅されたのに
何でか、朝起き抜けに腹刺されたー…みたいな。
「えー、そりゃないよー」て言うか、「ちょっと待ってよ約束違うじゃん」みたいな。
…どんな例えだよ、自分。
ちなみにあくまでもコレは、人間には嫌われそうだよねー…という話です。
うん。人間には。
――じゃあ逆に、バンパイア側から見てコレってどうよ。
空を飛べない人間は、空を見上げて、鳥のように飛びたいと望み続けて、ついには飛行機を作りました。
あるいは魚のように長時間水中潜ろうと思って潜水艇作ったり、宇宙に行きたいと願って、アポロを作ったりしましたね。
欠点は克服されるべきだと思うから、人ってのはそうして来たわけだと思うのです。
じゃあさ、バンパイア的にもそうだと思わない?
バンパイアだって日の光ってのは、克服されるべき欠点だって思っててもおかしくないと思わない?
現にちょっとバンパイアの血が薄まった系のダムピールは、(行動の制限はあっても)かろうじて日の元には出れるわけだし。そんなん見てたらさ。
「あー、俺も太陽の下行ってみてーっ!」
てなバンパイア君たち居ても、特に違和感無い気がしないでもない。
そんなバンパイア(どんなだよ)からすれば、日の光を克服した赤バラ君って、尊敬こそすれ、恐れたりしないでしょ。
まあ多少の畏れはあっても、異質物だから排斥しようとか、ましてや殺してやろうとかなんかにはねえ?
例えて言うなら、エアウォーク(空中で歩くらしい)出来るていうM.ジョーダンをさ、「凄えー!!」ては思うけど、憎らしいとか怖いとか思わないでしょ?
なんつーかそんな感じ。
相手チームから見りゃ、そりゃ居ない方が嬉しいでしょうが。同じチームに居たら、心強いとか頼りになるていうのはあっても、怖い、じゃないでしょ。普通。
じゃあ、恐れられた理由は何でしょね?
あるいは、その人(バンパイア)は、何で恐れたんでしょうね。
とりあえず、考え得ることは色々あるので、今んトコ放置。